南紀ローカル通信

スキューバダイビングやキャンプ、映画や本などについて綴っています

シリーズ最高、最低作?映画『インディ・ジョーンズ2/魔宮の伝説』

こんにちは、「南紀ローカル通信」の枯木屋ユージンです

 

今回は、スティーブン・スピルバーグ監督の映画『インディ・ジョーンズ2/魔宮の伝説』のレビューです。

 

公開:1984年(アメリカ合衆国)118分

監督:スティーブン・スピルバーグ

脚本:ウィラード・ハイク、グロリア・カッツ

原案:ジョージ・ルーカス

出演:ハリソン・フォードインディ・ジョーンズ)、ケイト・キャプショー(ウィリー)、 キー・ホイ・クァン(ショート)

 

出典:Unsplash Iqx Azmi                   

何かが引っ掛かる人気シリーズ

このシリーズについてのレビューは、この「魔宮の伝説」だけを書いています。 

全作品個々について書いたとしても、同じような内容になってしまうでしょうから。 

それと、この『魔宮の伝説』がいちばん面白いと思ったからなんです。 

 

レビューを書くにあたり、約35年振りにこの映画を観ました。 

すると、シリーズ最高の面白さと思っていたのに、そうでもないように感じました。 

あれあれどうしたことか?勢いに乗ってレビューを書くつもりでいたのに。 

理由は順を追って説明します。 

そしてなぜ、シリーズ最高と感じたのかも。 

 

初めて観た時の面白さが感じられない。 

なぜかは、すぐに解りました。 

インドに辿り着いたインディたちは、邪教集団に捕らえられた子供たちを救うため(パンコット宮殿)の巨大な地下空間に潜入します。

 

潜入して脱出するまでが、そんなに面白くありません。 

邪教の信者に発見され、捕まり、隙を見て逃れる、戦う。 

このあたり、アクションと言うより完全にドタバタ劇化しています。 

映画が昔、トーキー以前だった頃の、そのまんまのドタバタのようにさえ感じてしまう。 

アクション映画を突き詰めると、すべてがそうとも言えますが。 

地下空間なので、息苦しさも感じる。 

 

どなたのブログか覚えていませんが『インディ・ジョーンズ2/魔宮の伝説』が、一番面白くないと、書いてあったのを見たことがありました。 

もしかしたら、この辺のことを言っておられるのかもしれない?

 

インディ・ジョーンズシリーズを観て行くということは、その分歳をとって行くことになります。第一作からもう40年。 

自分ももういい歳になっていて、この手の映画が面白いと感じなくなっているのでしょう。それが一番大きな理由と言えます。 

 

でもなぜ、シリーズ最高だと思ったか? 

 ハッキリしているのは、シリーズの他の作品より、わだかまりが少なかったことでしょう。

 

他の作品は、(あまりにオカルト色が強かったり)(核爆発の描写に首をかしげてしまったり))(バンバンと簡単に人が殺され過ぎたり)(しまいには宇宙人頼みだったり)(父と息子が同じ女性と関係していたり)など、このシリーズの私のイメージとは微妙に離れている。

 

次に、アクションシーンのテンポが他作品より良かったことでしょうか?(地下空間は別ですが)

決まっていると言ってもコミックです。でも、その徹底ぶりには感動すら覚えました。 

具体的に挙げていきましょう。

 

一つ目

オープニングからして良かった。

上海のナイトクラブ。 ヒロイン(ウィリー)役のケイト・キャプショーの舞台から始まります。 

1950年代のミュージカル映画を思わせるタッチで、これがなかなかお洒落です。 

その後すぐ、上海マフィアとのバトルとなり、インディとウィリーはナイトクラブを脱出。 

インディが、転がる大きな銅鑼(どら)を盾に銃弾を避けるなど、テンポも笑いもあって、掴みはOKでした。 

映画はこれが大事です。

 

 二つ目

逃走する時、車の運転をしてくれる中国系の少年(ショート)

が、底上げした靴を履いてカーチェイスする、このシーンも好きです。

このショートの服装を見て、「あれっ」と思ったのですが、昔の大映の怪獣映画『大怪獣ガメラ』に出てくる少年と同じ服装ではないか?確かめようがありませんが。 

だとしたら、スピルバーグ監督はおかしいくらいシャレ者ですね。

 

三つ目

そこから先は、飛行機に乗り換えて高飛びしますが、燃料切れ。 

パラシュートもないのでインディ、ウィリー、ショート三人はゴムボートをパラシュート代わりに、飛行機から飛び降ります。 

バカバカしすぎるけど、逆に感心してしまった。 

 我がままなウィリーの天然ぶりも可愛いく、パンコット宮殿での晩餐のグロさも面白い。 

 

 四つ目

そして、この映画一番の見せ場。 

名シーンとして位置付けされているかもしれない、トロッコ列車の追跡シーン。

ジェットコースターです。 

誰もが、映画で一度は観てみたかったシーンを、しっかり堪能させてくれます。良かったな。 

今のCGと違って、人形アニメが多用されていて、これが返って味がある。

 

五つ目 

そして最後の見せ場、吊橋のシーン。 

絶体絶命のインディがどう切り抜けるのか、想像はつきます。 

けれども「そうそう、それだ」と、インディを応援して観ていました。 

 

これでほぼ、項目的に私の好きなシーンはお伝えできたと思います。 

 

何かと批判もしましたが、新作はやっぱり観てしまうのでしょうね。 

 

アッ、それと最後の最後に、

シリーズのなかで『魔宮の伝説』が好きな理由をもうひとつ。 

 

インディたち3人は、パンコット宮殿までアジアゾウに乗って旅をします。 

実は私も、アジアゾウの背中に乗ったことがあるのです。

 

私は和歌山県白浜町に住んでいますが、ここには【アドベンチャーワールド】という動物園があり、昔ここでゾウの背中に乗って少し歩いてくれるアトラクションがありました。 

楽しかったな。 

これが証拠写真です。

 

アドベンチャーワールドでは昔、ゾウの背中に乗せてくれるアトラクションがありました

 

ゾウの産毛は、触ってみると細い針金のようで驚きました。 

今は間違っても、こんなアトラクションはしないでしょう。

 

『魔宮の伝説』を観たとき、こんな事を思い出していました。 

 

当時のアドベンチャーワールドには、オルカもいましたよ

 

レビューは以上です。

 

ではまた、次の記事でお会いしましょう 

 

2022年4月4日