南紀ローカル通信

スキューバダイビングやキャンプ、映画や本などについて綴っています

キャンプは難しい遊びだ

こんにちは、「南紀ローカル通信」の枯木屋ユージンです

 

この何年かは、キャンプが凄くブームになっていますね。

私もキャンプは大好きです。

 

向平キャンプ村。私の自宅から最も近いキャンプ場のひとつ。白浜町営でロケーションも良く料金も低め。ただ予約が必要です。

向平キャンプ村 | 自然あふれる日置川のキャンプ施設

 

しかしです、私は【キャンプというものは楽しむのがなかなか難しい】遊びだと感じています。

ファミリーじゃなく、特にソロキャンプは。

 

まぁこれは、私の個人的な状況による事も大きいのですが。

そういう訳で、今回はキャンプについて少しお話ししてみようと思います。

 

なぜキャンプを楽しむのが難しいのか

箇条書きにしてみました

1,自分の休みが、土日や祝日しか取れないならキャンプ場が混んでいる可能性が高い

 

2,自分がキャンプに行ける日に天候が良いとは限らない

 

3,良いロケーションのキャンプ場が少ない

 

4,キャンプブームだからなのか?キャンプ場の料金が昔よりけっこう高くなっていると感じる

 

5,コロナ鍋の影響か、キャンプ場の開催期間がごく限られている場合がある

 

6,キャンプ場以外でどこにでもテントを張れるわけではない

 

7,ソロキャンプだと不審者扱いされる時がある

 

ざっとこの7項目

 

私が初めてキャンプをしたのが、199〇年のことです。

こう言うと、キャンプの達人のように思われるかも知れませんが、キャンプに行った回数は30回ほど。

ほとんどの人がそうだと思いますが、仕事があって子供がいると、休日の時間を自分の趣味だけに費やすのはほぼ不可能でしょう。

 

移住して、海も山も川も綺麗な南紀地方に住んでいるのだから、キャンプくらいしないと勿体ないと、始めてみたのでした。

 

子供がまだまだ幼い頃でしたが、家族でホームセンターへ行き、適当にテントとタープを買って、そのままファミリーキャンプへと出掛けました。

 

その時のテントとタープをいまだに使っています。

30年ほど経っている訳ですが、最近やっと元が取れたかなと思います。

 

今は家族でキャンプに行く事はなくなりました。

なのでテントもタープも一人では大き過ぎる感じで、そろそろソロキャンプ用の物に買い替えてみようかと思っている今日この頃です。

 

田辺川湯キャンプ場。ここも私の家から近くロケーションがいい。料金低めで、何と言っても予約なしで利用できるのが嬉しい 

施設紹介 – 田辺川湯キャンプ場

 

そもそも、なぜキャンプが楽しいのでしょうか?

理由は幾つもあるし、人それぞれでもあります。

キャンプをした事がない人でも、今はネットを見れば、その魅力や知識を十分に理解できるでしょう。

 

はっきり言える事は、キャンプは普段の生活と比べて圧倒的に不便だということ。

寝る、食べる、温まる、涼を取る、座る、風雨を避ける、太陽光から逃げる、などなど。

日常生活では、こんな事をするのに大した苦労は必要ありません。

しかしキャンプでは全てが大変。

人間が暮らすに当たって基本的でシンプルな事に正面から取り組まなければなりません。

これは日常の雑念をどんどん取り払っていく行為ではないでしょうか。

 

私は悪天候に見舞われて大変だったキャンプほど印象に残っています。そんなキャンプほど楽しい記憶として上書きされていくのでしょう。

 

旅行に行った時でもそうで、想定外のことが起こって大変だった旅行ほど記憶に残っている。

これはいったい何故なんだろうと?

 

何がきっかけだったか忘れましたが、ふと思ったのは、キャンプは茶道やマインドフルネスと同じような精神状態になるからではないかと。

茶道やマインドフルネスの知識はまったくないし、論理が飛躍し過ぎているかもしれませんが。

 

雑念を消すとか、ただお茶を淹れて飲む行為に集中するとか。そんな事が精神に良い状態を与えるということなんだろうと。

 

こういった人の生活の基本的な行為をしようとするとき、想定外の事が起こると、更にこの単純な行動に強く集中するしかありません。

そうなればなるほど、社会のしがらみや、上下関係なんかが自分から遠ざかって行くような気がするのです。

更に強く雑念を追い払っていることになる。

 

雑念を追い払うとか無になるとか、どこか精神修行のような感じですが、これがキャンプならそんなことは考えることも意識することもありません。

それで疲れて家に帰ってきたら、家族みんなで或いは自分一人で、あ〜楽しかったとなるのですね。

 

そんないい事ずくめのキャンプですが、キャンプを楽しむのが難しいと言った事について具体的にお話しようと思います。

やたら前置きが長くなった。

 

 

1,自分の休みが、土日や祝日しか取れないならキャン場が混んでいる可能性が高い

 

これはもう人によっては避けようがありません。。

二か月ほど前、春になり暖かくなって土日にキャンプに行ってしまった。

この日しかチャンスがなかったのです。予約する時は全然混んでないですよと聞いていたのに、行ってみるとキャンプ場はとても賑やかな状態です。

 

私のサイトの近くには、大変苦労しながら一人でテントとタープを張っているお父さんと、その家族連れ。

手伝いたかったけど、大きなお世話かもしれない。

 

ウェアも道具も最新流行で、キャンプ用品メーカーの広告から抜け出して来たかのような男女のグループ。

 

少し離れた数区画には、企業のお座敷忘年会のように盛り上がっている団体。

 

キャンプ場でどんな楽しみ方をするのかは、まったく好き勝手でいいと思うのです。

でもソロで来ている私がこの状況下で楽しめるでしょうか? 場違いな人間のようで落ち着きません。

キャンプ場周辺をのんびり写真を撮りながらうろついたり、夜は焼酎を飲みながら三脚で星空を撮影したりと考えていましたが、とてもそんな雰囲気ではありませんでした。

 

 

これがファミリーで来ていたら、ああだこうだと言いながら、それなりに楽しいキャンプになっていたのでしょう。

 

 

2,自分がキャンプに行ける日に天候が良いとは限らない

 

自然相手の遊びだと、これも避けようがありません。この時しかキャンプに行けないとなると、小雨程度なら決行するかもしれないです。

 

 

3,良いロケーションのキャンプ場が少ない

 

意外とロケーションの良いキャンプ場が少ないのです。

例えば、グネグネ道を何十キロか走って相当な山奥に入り、それまで素晴らしい渓谷の景色がずっと続いていたのに、キャンプ場に到着したらアレッということがあります。

周囲は雑木林に囲まれていて圧迫感があり、ほぼ駐車場のような感じの所。

大自然の中にあるキャンプ場であっても行ってみないと分からない事もあり、これなら近場のキャンプ場のほうが良かったとなと、大後悔。

 

 

4,キャンプブームだからなのか?キャンプ場の料金が昔よりけっこう高くなっていると感じる

 

キャンプブームで南紀地方にもキャンプ場が増えています。

でも料金が高い。以前からあるキャンプ場も料金が上がっているような気がしています。確認はしていません。

こんな値段なら、ホテルや旅館に泊まったほうがいいと思ってしまう。

キャンプと、ホテルに宿泊することは意味も目的も違うのだから、値段で比較すること自体間違っていると思う人もいるでしょう。

しかし私はキャンプにかかる費用は低ければ低いほど価値があると思っています。本来は自然の中で野営することが目的ですから。

料金が高い分、設備はホテル並みですと言うなら、いったいキャンプってなんなんだと。

もの凄く美味しいお好み焼きがあって、値段ももの凄く高いなら、それはお好み焼きではないように思えます。

 

 

5,コロナ鍋の影響か、キャンプ場の開催期間がごく限られている場合がある

 

キャンプ場によっては、営業している日がごく限られている所があって、それでよけいに営業日はキャンパーで混むことになります。

これも仕方ありません。真冬の平日にオープンしていたって、そこへ何かの偶然でキャンパーが来るとは思えませんからね。

明日仕事が空いたからと言って、予約なしに急にキャンプに行くのは難しい。

 

 

6,キャンプ場以外でどこにでもテントを張れるわけではない

 

そんなこんなで、キャンプ場以外でキャンプしてみようと、当然考えます。

文字通りソロキャンプだし、或いは自分の家族だけです。本当にゆっくりのんびり過ごすことができるでしょう。

しかし、キャンプ場以外でテントを張って、気持ちよくキャンプできる場所はそう簡単には見つからない。

大前提としてキャンプ禁止でないか?そこでキャンプして誰にも迷惑を掛けないか確認しておく必要もあります。

私は車で出掛けた時、あっちこっち物色しながら走っていますが難しそうです。

候補があることはあるのですが。

 

 

7,ソロキャンプだと不審者扱いされる時がある

 

キャンプブームの中でも、ソロキャンプが特にブームではないでしょうか?

【ソロキャンプ】、良い言葉だと思います。響きもカッコイイ。

 

私が初めてソロキャンプすることになったのは、家族とのスケジュールが合わなかった事が理由でした。仕方がないから「お父さん一人で行ってきてもいいか?」となりました。

一人で行くと準備も楽だし、フットワークも軽くなる。

キャンプ場についても、一人で黙々と仕事できる。夜はただただ静かに好きなことを考えて、星や、遠くの漁船を眺めていれば良い。

一人もいいものだと、この時つくづく感じたものです。

 

しかし、ソロはソロなりの注意が必要です。

一人でキャンプなんかしていると、不審者に間違われる可能性があります。

 

キャンプしていて、一度だけパトカーが来たことがありました。

 

 

画像提供:いらすとや

 

キャンプ禁止ではないけれど、キャンプ場でもないところ。

夜、月を見ながら、携帯にある昔の写真を整理したり、一人静かな時間を過ごしていました。

すると遠くに車のヘッドライトが見えて、こちらへ近づいてきます。そのうち方向を変えてどこかへ行くのだろうと思っていたら、とうとう私の目の前まで来て、向きを変えたのです。パトカーでした。

ははっ、これは遠くに点在する民家の住人が「怪しげな者がいる」と、通報したのだろうと。

間近まで近づき、ヘッドライトに照らし出された変な中年男は、「一人でキャンプしているだけの事だ」と確認できたのでしょう。

最短距離になった時は職務質問になると思いました。

当時はソロキャンプという言葉もなかったし、説明するのもウザイなと。

でも、今でもひとりキャンプは不審者扱いされる可能性は十分にあると思っています。

 

どうでしょうか、この7項目でキャンプは意外と難しいレジャーだと言ってる事を理解してもらえたでしょうか?

 

こんな問題を全て解決してくれるキャンプ場が、以前はありました。

串本町潮岬の(望楼の芝キャンプ場)です。

 

望楼の芝キャンプ場。今はもう、こんな風に自分ひとりだけがテントを張れるところではなくなってしまった。

https://x.gd/Hhf6d

 

家から比較的近く、無料。ほぼ年中利用可能で予約も必要なし。近くには温泉もスーパーもあって便利。周囲は文句なく美しい海。

なかなか良いと思いませんか。

キャンプのあとシュノーケリングして帰ったりしたら、それはもうヘトヘトでしたけどね。

 

しかし、今は安価ですが有料になり開設期間はごく限られています。ゴールデンウィークやお盆休みなど、スポット営業のようになりました。

これもコロナ鍋の影響でしょうか? 串本町の管理なので、フリースペースをそのままフリーにしておくのは問題になったのかもしれません。

 

残念だな~。私にとっては駆け込み寺みたいなものだったのに。

しばらく様子を見ようと思っています。

 

ストレスなくキャンプするにはどんなやり方をすればいいのでしょうか? 悩んでしまいますね。

 

私がいま考えられるのは、真冬はさすがに装備的にもキツイので、そこそこ寒くなる11月とか、家族連れが避ける時期のキャンプ場です。

これなら土日も人が少ないでしょうし、星も綺麗だろうし、一人でも不審者扱いされる心配もないでしょう。

 

個人個人のキャンプスタイルを探して行くしかなさそうです。

 

今後キャンプに行って何か面白い事があれば、またお話ししようと思っています。

 

ではまた、次の記事でお会いしましょう。

 

2022年6月28日 記