南紀ローカル通信

スキューバダイビングやキャンプ、映画や本などについて綴っています

バディ潜水とベテラン漁師の判断

こんにちは、「南紀ローカル通信」の枯木屋ユージンです

 

キューバダイビングを趣味にしている人の中には、今【このポイントにエントリーするかしないか】、判断に迷った事のある人はいないでしょうか?

 

今回はそんなお話をしてみようと思います。

 

 

バディ潜水 エントリー可能か?

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息を止めて観る映画『グラン・ブルー』

こんにちは、「南紀ローカル通信」の枯木屋ユージンです

 

 今回は、リュック・ベッソン監督の映画『グラン・ブルー』のレビューです。

 

公開:1988年(フランス)132分

監督:リュック・ベッソン

脚本:リュック・ベッソン、ロバート・ガーランド

出演:ジャン=マルク・バール(ジャック・マイヨール)、ジャン・レノ(エンゾ・モリナーリ)、ロザンナ・アークエットジョアンナ・ベイカー)

 

 

海へ、より深く誘ってくれた映画

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水中でしか気付かない人間関係

こんにちは、「南紀ローカル通信」の枯木屋ユージンです 関連記事未

 

キューバダイビングをしていて、【その時のバディの印象を、陸上にいる時と違う】と感じた経験はないでしょうか?

今回は、そんなお話をしたいと思います。

 

 

そのバディとの信頼関係は本物か?

いったい何の話? となりますよね。

ある人物に対して、自分自身でも気付いてもいなかった感情を、バディとして一緒に潜った時に感じた事があったのです。

そうなのか、私はこの人をこんな風に評価していたのかという発見でした。

 

これはやっぱり海に潜るという事は、人の日常から離れたことなんだろうと思います。

だからこそ、心の奥底から滲み出てきた原始的な直感なのかもしれません。

 

199〇年

ある日、南紀地方(白浜より南)のダイビングサービス(ウエストリゾート:仮名)を利用してボートで2本潜り、その後ショップに戻って機材を洗い終ってテーブルでのんびりくつろいでいました。

そこへインストラクターの(福山さん:仮名)が偶然通りかかり同席してくれたのです。福山さんは30歳代後半でしょうか、初対面でした。

福山さんにすれば私は初めてのお客さんなので、挨拶して世間話でもと思ってくれたのでしょう。

しかし福山さんは世間話は上手ではありません。もし営業マンになって接待でもしたら、どうなるのかと思ったくらいです。

そこへ持ってきて私は福山さんよりも更に世間話が苦手です。

だから何だか気まずい空気になって時間が流れ、福山さんは「じゃあどうも」といった感じで立ち去って行きました。

インストラクターによっては上手く話を転がしてくれて、和んだ雰囲気になったりしますがね。

 

ただ福山さんは朴訥な感じで好印象を持ちました。

でもやっぱりもう気を使わずに、「無理に話してくれなくてもいいのにな」と思ったのです。

 

ところがある日、

またこのダイビングサービスを利用してボートダイビングをしようと行ってみると、今日は私がガイドさせてもらいますと、福山さんが応対してくれました。

私としては別に誰でも構いません。ただ前回の人には悪いのですが、意味のない移動が多く、撮影がちょっとせわしなかった事だけを伝えました。

 

この日は平日でしたし、大阪からのツアー客もおらず、福山さんとマンツーマンです。

私は手取り足取りの初心者ではなかったし、カメラを持っていたので、福山さんはリラックスして、あっちこっち被写体を見つけ出してくれます。自分も楽しんでいるようでした。

私は岩棚にいる魚を、腰を据えて撮影していたのですが、フッと脇を見ると福山さんがいません。

ドキッとしました。

 

                

さてどうしたものか?透明度もそんなに良くなかったし、まるっきり福山さん任せだったから、ここで浮上するとボートが見えるのか、どんな所なのかもイメージもできませんでした。残圧は十分ですがそれでも不安です。

福山さんは一生懸命被写体を探していて、私が付いて来ていると思ったに違いありません。

私とマンツーマンでリラックスし過ぎたのでしょう。

 

この時、私は「あの男なら」

と思ったのです。 あの男なら絶対ここへ戻ってくる。動かずにここに留まっていようと。

不安ながらも何枚かシャッターを切って待ちました。

 

するとどうでしょう、ぼんやりしたダイバーの影がゆっくり近づいてきました。もちろん福山さんです。

彼はすまなかったという感じのジェスチャーをして、では移動しますよと、次の目的地を手で示し、二人泳ぎだしました。

 

ガイドなら戻ってくるのが当然の行動かもしれませんが、殆ど話した事もない人物に対してあの男ならと思った、「あの」とは何なのでしょうか?

あの気まずい雰囲気で世間話をした時、自分は彼から何を感じ取っていたのでしょうか?

 

これは本当に面白い現象だと思っています。

 

この日以降、このサービスを利用する時は、もちろん福山さんを指名するようになりました。

 

例えば、

ダイバーではない仕事のパートナーや古い友人とバディを組み、もし一緒に海に潜る想像をしてみた事があるでしょうか?

その人物を自分が水中でどんな評価をするのか、いくら強く想念してみても感じ取ることは出来ません。

 

 

後日談

その後も福山さんにガイドを頼み、何度か潜りました。

ある日のこと、彼は相変わらず、被写体を一生懸命探し出してくれます。

しかしダイブコンピュータを見ると減圧停止まで3分を切っていました。

福山さんは被写体探しに集中していて気付いていない様子です。

コンピュータはとうとう減圧停止の表示となった為、私は自分のを指差して福山さんに知らせました。

彼はアッと言う顔になり二人で減圧しながら浮上を開始したのです。

 

不思議なことに私は少し嬉しくなりました。自分がプロのダイバーに何かを先に気付いて、注意を促すなんて事は初めてだったからです。

 

オッ、これは自分ももう初心者の域を出たのかな?と。

 

もちろん福山さんへの信頼は変わらず、この日以降も指名は福山さんにに変わりありません。

 

水中での信頼関係は、その人と潜ってみないと分からないものですね。

 

ではまた、次の記事でお会いしましょう

 

2022年7月7日 記

 

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海中を飛ぶ鳥

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鳥が自分に向かって飛んで来た

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